韓国の外交部(日本で言う外務省)が毎年発行している「地球村韓流現況」という資料があります。
全世界で韓流ブームがどのくらい拡散されているのかが、国ごとに詳しくまとめられています。具体的には、韓流スターのファンクラブとか、韓国文化のSNSグループなどに入っている会員数(同好会の人数)をカウントして集計されています。韓流の傾向を知るうえでは参考になる資料です。
それによると、2019年12月時点で、韓流関連の同好会参加者数は、全世界で9932万人、つまり約1億人だったそうです!すごいですね。韓国の人口の約2倍です(ただし、そのうち約5000万人は中国人です)。
この資料では、世界を大きく4つの地域に分けているのですが、同好会人口の内訳を見ますと、アジアで約7200万人、南北アメリカで約1200万人、ヨーロッパで約1500万人、アフリカで約30万人となっています。
その中で、面白い特徴がいくつかありましたので、ご紹介したいと思います。
今回の最大の特徴は、韓流ブームがヨーロッパで爆伸びしていることです!
昨年比だと、同好会人口はアジアで微増、南北アメリカで純増、アフリカで微増なのですが、ヨーロッパだけ爆増しています。なんと、650万人から1500万人と、たった1年で2倍以上増えているんです。特にロシアでかなり人気のようで、昨年比で3倍くらい増えて、なんと1千万人を突破したそうです。ロシアでは日本と同じように、10代~20代の韓流ファンが激増しているようです。
昨年はBTSがグラミー賞にノミネートされていましたし、ヨーロッパでは日本に比べて、ドラマや映画などよりも、音楽分野の方が反響があるのかなと勝手に思っています。
アジアではシンガポールがすごくて、昨年比で10倍くらい増えています。また、メキシコは昨年比14倍の増加だとか。おそらく、こんな風にして、毎年どこかの国で韓流ブームが巻き起こっているんでしょうね。
この資料を見ていて面白かったのが、ファンクラブとかFacebookグループとか、本当にいろんな形で韓流をテーマにしたネット上のグループが、全世界に作られていることでした。もちろん日本にもたくさんあります。
ただ、私の予想では、おそらくこういったグループはまだ、国単位で存在していると思うんですよね。逆に言うと、こうやって全世界に韓流ファンが増えていると言うことは、今後徐々に、インターナショナルな韓流グループみたいなのも増えてくるんじゃないかと思っています。
つまり、これまでは、例えば韓流好きの日本人同士で交流していたネット上のグループとか掲示板に、海外の韓流ファンが入ってくる、または日本人が海外のファンコミュニティに入っていくみたいなことが起こってくると思うんですよね。
その時に皆さんは、彼らと何語で交流しますか?英語?やっぱり韓国を語るなら韓国語ですよね。そんな風にして、韓流というカテゴリーの中で、韓国語が国際言語になっちゃうんじゃないかと勝手に思った次第でした。
ということで、結論、韓国語の勉強頑張りましょう!