私のアメリカ留学&就職の実録体験談です。
今回は私のアメリカでの留学生活、そしてアメリカでの就職体験談についてお話ししたいと思います。
今アメリカ留学をしている人、特にアメリカでの就職を考えている人には、とってもためになる内容だと思います。
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自己紹介
まず簡単に私の経歴をご紹介したいと思います。私は小学校まで日本にいたのですが、中学から韓国に留学して、韓国で中学、高校を卒業しました。
その後、カナダの語学院、アメリカの短大、そしてカリフォルニア大学バークレー校に進学し、卒業しました。その後は、ロサンゼルスにある日本の旅行会社H.I.S.に就職して1年勤務して、退職後、今度は韓国の通訳・翻訳大学院に進学し、卒業しました。
現在は日本で、韓国語と英語の語学教室を運営しています。
私の留学歴と海外での職歴を簡単にまとめると、韓国10年、アメリカ5年、カナダ1年の合計16年になります。
その中で、今回はアメリカ留学、そしてアメリカでの就職にフォーカスしてお話したいと思います。
サンタモニカカレッジ
まず、私はカリフォルニア大学ロサンゼルス校、UCLAに行くのを目標にしていたのですが、最初に進学したのはサンタモニカカレッジという短大です。カリフォルニアでは、高校を卒業してからすぐにUCLAに入学する学生もいるのですが、まず、短大に行ってから編入するケースも多いです。
留学生がこれをよくする一番の理由は経済面で学費がすごく浮くからです。短大だと一学期日本円で44万円程度ですが、カリフォルニア大学だと180万円くらいになるので、どうせ同じ単位なのであれば、短大に入った方が4倍、5倍お得です。
短大の中でもサンタモニカを選んだ一番の理由は、UCLAへの編入者数ナンバーワンだったからです!
それは、今でも変わらないみたいですね。サンタモニカでは毎月カリフォルニア大学に入るためのポイント、締切日、申し込み方法などのワークショップを開いていたりするので、正確な情報もしっかりと学ぶことができました。
そのうえ、Transfer Centerといって、編入に関して1対1で質問できる場所があって、そこのカウンセラーがどのようなステップを踏んでカリフォルニア大学に行けばいいのか親切に教えてくれました
。サンタモニカカレッジはカリフォルニア大学に学生を送る気迫があるので、このようにサポートも充実していました。
そういうプランニングでサンタモニカカレッジに進学したのですが、私はそこで最初にちょっとした失敗をしてしまったんです。
入学してすぐにplacement testという、クラスのレベル分けテストがあったんですけど、それが英語だけじゃなく数学もあったんですよね。
英語は当時TOEFL iBTで86点あったので、英語は難なく合格したのですが、数学の方はテストがあることを知らなかったので何も準備しないまま受けてしまい、点数がとても低く出てしまったんです。
でも、テストのレベルは中学と高校の数学なので、二週間ほど集中して勉強したら、かなり良い点数が出ていたと思います。
でも結果的に数学の点数が低かったので、それを補うために、カリフォルニア大学に進学するのに必要な数学の基礎知識を養う単位を取らないといけなくなりました。
でも、その単位はカリフォルニア大学の単位としては一切認められません。それに半年くらいかかってしまい、とても時間の無駄をしました。
実は、そのテストはテストのサンプルを事前に確認することもできたし、自分の成績に満足がいかなかった場合は、再度テストも受けられたようなのですが、その時はそれすら知りませんでした。留学においては情報が生命線だとつくづく感じました。
オールAの取り方
そんなこんなでサンタモニカに進学したんですけど、カリフォルニア大学に行くためには、実は短大での成績でオールAをとっても受かるか受からないか分からないというレベルなんです。そこで私は、まずはオールAを取るという目標を立てました。
そしてなんと、無事に、カリフォルニア大学にはオールAの成績でアプライできました!ではどうやって私がオールAを取ったかについて簡単にお伝えしたいと思います。
まず、授業では積極的な態度を見せるために、必ず発言しました。
また、教室の一番前の席にいつも座るようにしていました。アメリカでは日本よりも、授業への参加度合いが高く評価されるので、これはポイントが大きかったと思います。
それと、レポートの提出日などを必ず守りました。けっこう遅れて出す、または出さない生徒もいるので、守るべきことを守っているだけでもポイントアップにつながります。
さらには、そもそもAがもらいやすい授業を選んで取っていました。そういった情報は友達からも入ってくるのですが、そのほかに私はratemyprofessors.comというサイトを使っていました。
そこには、過去にこのクラスを受講した生徒のコメント、クラスの難易度などが書いてあるんですよね。特に、Overall Qualityが高い先生であればあるほど、Aをくれる可能性も高いし、授業も面白いです。
そして、これは奥の手なんですけど、中間試験の結果でA-やB+などが出たら、必ず教授の部屋に訪ねて行って、これからどうすればAを取れるのか相談しました。この時に、カリフォルニア大学に行きたいからどうしてもAが必要なんだと常に訴えていました。そして、教授からもらった助言をもとに、レポートを書いて、成績を改善させていました。
編入の進め方
次に編入に必要な単位を確認する方法についてご紹介します。カリフォルニア大学は9月に入学なので、その時までに必要な単位が全部そろうように逆算して考えないといけません。
私の場合は大学にカウンセラーがいて、毎学期ごとにカウンセラーに会いに行き、アドバイスを受けていました。その時、カウンセラーが必ず使うサイトがこのアシストというサイトでした(近々リニューアル予定だそうです)。
このサイトは編入を考えている人にはかなりお勧めで、どこの短大からどこの大学の学部に行くためには何の単位を取らなければいけないというリストが出てきます。カリフォルニア大学の文系は共通点も多く、そこまで必須科目が多くないので、本命の一個か二個を絞って印刷しておけばいいと思います。例えば、私だったら、UCLAの演劇部とUCバークレーのメディア学部に興味があったので、その2ページを印刷しておいて、両方の必須科目をカバーできるようにしていました。
カリフォルニア大学の入試はセンター試験のように一発の試験で決まるというよりも、短大時代の成績の平均点と小論文で決まります。
小論文は、なぜこの大学ののこの学部に行きたいのかを書く形式で、7問中3問の答えを一問につき350文字以内で提出します。設問は予めわかるので、私はワードに草案を書いて、修正を重ねて締切日の一週間前に提出しました。
小論文は締切日の半年前から書き始めて、何度も何度も修正を重ねて完成させました。小論文を書く時は、文法、誤字脱字などのミスはない状態にするのは基本中の基本でした。
カリフォルニア大学に編入しようと申請する学生の数はUCLAで2万人くらいになります。だから、審査する側はかなりの数の小論文を読むことになるんですよね。そこで、審査員が楽しめる小論文にするというのもポイントアップにつながります。+アルファで論文を読む人の立場を考えて、面白く興味を引くように書きました。そういった小論文を書く上でのポイントも公開されています。
短大の学内には、Tutorと言って、文章の修正を手伝ってくれる学生やスタッフがいるのですが、私はただ文法だけ直してくれる人ではなく、小論文の全体像を見て、クリエイティブなアドバイスをしてくれる人を見つけて教わっていました。
チューターも、学生もいるのですが、プロのチューターもスタッフとして実はいたりするんですよね。しかも無料で助けてくれます。だから、どのセンターにそうゆう隠れチューターがいるのか確認するのも大事です。
こうやって、あの手この手で準備して、カリフォルニア大学5つに受験しました。残念ながら第一志望だったUCLAは落ちてしまったのですが、第二志望のカリフォルニア大学バークレー校に無事合格することができました。
カリフォルニア大学バークレー校
UCバークレーは東京ドーム100個分以上の敷地面積があって、更に授業のレベルが短大と比べ物にならないほど高くて、始めは慣れるのに精一杯でした。また、授業で使うボキャブラリーも専門性が高く、分かっているようでわかっていないなんてことが多々ありました。何度、教科書を読み返しても、これが英語なのかよく分からないくらい難しかったです。
成績も、短大時代はオールAでしたが、バークレーでは同じやり方でやってもBマイナスくらいしか取れなかったんです。当時はアメリカの大学院への進学も考えていたし、アメリカで就職するにも学校の成績は履歴書に書かないといけないので、成績を上げることでかなり精いっぱいになっていました。
さらに大変だったのが経済面で、バークレーに進学することで学費がかなり膨らんでしまい、留学費用を工面するために生活費をかなり切り詰めざる負えなくなりました。私は絶対借金をしないで卒業すると決めていたので、アルバイトもかなり入れるようになったりして大変でした。
そんなこんなで、大学生活をやりくりするので精一杯だったため、就職に関してあまり切迫感を持てていませんでした。
また、アメリカでは日本みたいに、大学3年生から就職活動をして、4年生の卒業のタイミングに合わせて新卒一括採用するというよりも、基本的に通年採用です。ですからアメリカ人の友人たちは、卒業したらすぐに就職するといった雰囲気で就活している人はあまりいませんでした。
大学側も学生の就職率などあまり気にしている様子でもなく、就職は勝手にしてねという感じだったので、私もその雰囲気にのまれて、ほとんど何もすることなく最終学年を迎えていました。
アメリカでの就職活動
ではここから、私のアメリカでの就職活動の話になるのですが、私は大学卒業後もアメリカの日経企業に就職したいと思っていました。その理由としては、これまで頑張って修得してきた英語を活かせる職場で働きたいと思ったからです。だから、日本に帰ると言うことは全く考えていませんでした。
アメリカの普通の企業でアメリカ人と一緒に働くには、少し英語力に不安があったというのも、日系企業を志望した理由の一つです。
また、日系企業は福利厚生、特に保険が充実しているというのも理由の一つです。日本の健康保険てどの病院でも使えて一律3割負担なので分かりやすいのですが、アメリカでは就職先の会社ごとに様々な保険に入っていて、保険が適用される病院の範囲や負担率が千差万別なんです。ですから、アメリカで就職するときは、お給料と同じくらい、その会社の保険がどの範囲までカバーしてくれるのかというのが大切なんです。ここが、日系企業は比較的しっかりしていました。
ということで、日系企業への就職に動き出そうと思っていたわけなんですが、ここで一つ問題がありました。先ほど言いましたように、私のアメリカでの留学時代はバークレーに行ってから極貧になり、かなり切り詰めた生活をしていたんです。
ですから、アメリカで就職活動している日本人留学生なら誰もが参加するはずのボストンキャリアフォーラムという就職イベントがあるのですが、なんとそこに行く旅費、宿泊費がなくて、参加できなかったんですよね(笑)。
それと、だいたいどこの大学でも学内に学生の就職を支援するキャリアセンターというのがあって、大学とコネがあるローカルな会社の求人とかを紹介してもらえたりするんですけど、なんとその登録料の140ドルが払えなくて、キャリアセンターも使えなかったんですよね(笑)。
さらになんと、私は当時アメリカに4年住んでいたのですが、車も免許も持っていなかったんです。だから自力で就職活動しようにも、就活イベントにも会社訪問にもほとんど行けない状況だったんです(笑)。
アメリカでの就職活動で、金無しコネなし車無しってけっこうありえないことなんですよね。この話、おそらくアメリカ留学したことがある人が聞いたら、本当に信じられないと思いますよ。
じゃあどうしたかと言うと、実は家の近くにあった日系のスーパーで買い物をしているときに、そこに置いてあった新聞を見たら、なんと日系企業の求人広告が出ていたんですよね。
しかもそこにH.I.S.の求人が載っていて、なんとそれが私の家から電車で通勤できる職場だったんですよね。それで問い合わせをして、日本語と英語の履歴書を提出して、面接を受けたら受かってしまったという話でした。こうしてロサンゼルスのHISに就職することになりました。
アメリカでの仕事と文化
H.I.S.での私の業務は日本の観光客が安全にロサンゼルスで観光できるように、現地でお世話する役でした。お客様を空港からお迎えして、シャトルバスに乗せて、ホテル先に連れて行って、ホテル先のチェックインも代行していました。
ロサンゼルスでの業務が多かったので、仕事でディズニーランドに行ったりハリウッドに行ったりと結構楽しく働いていました。
職場は日本の企業なので日本文化的なものもあったのですが、アメリカならではのカルチャーもあっりました。
まず、上司も部下もみんな「~さん」づけで呼んでいて、部長とか支店長とかいった職位で呼ぶことはあまりありませんでした。人間関係も日本の企業に比べたらフラットな雰囲気だったと思います。
それと、下っ端の方が上司よりも先に帰れました。カリフォルニアでは下っ端に残業をさせると通常の1.5倍の残業代を出さないといけなかったので、基本的には定時に帰っていました。
6時に勤務が終わるんですけど、その5分前までに帰らないと、上司がかなりイライラして「早く帰ってくれ~」といったようなオーラを醸し出してきます。人件費がかさんでしまうのを心配しているからですね。ですので下っ端はみんな6時になったら、即退社!だったので、プライベートは充実していました。
あと、飲み会は基本ありませんでした。アメリカは車社会なので、お酒を飲んで車を運転してはいけないし、会社が企画した飲み会の後に、社員が飲酒運転で捕まったなんてことがあったら、会社のイメージダウンに繋がるので、飲み会という文化が全くありませんでした。
退職
そういう感じで1年間ロサンゼルスで働いていたんですけど、やっぱりそこで就職の理想と現実にぶつかっちゃったんですよね。
私は元々、英語を活かせる職場で働きたいと思っていたんですけど、実際には職場での会話は99%日本語でした。さすがにここまで英語を使わないと、アメリカで働いているといっても日本で働いているのとほとんど変わらないですし、ビジネス英語の上達も見込めなくて、ちょっとイメージしていたのと違うかなという部分がありました。
もし職場でバリバリ英語を使って仕事をしたいなと思っている留学生の方がいたら、面接の際にどの言語をどの程度使うことになるか確認しておいたら良いと思います。その他にも、自分が仕事をする上でこだわりたいポイントなどあれば、就職のプロセスの中でしっかり確認するようにして、仕事が始まったらこんなはずじゃなかったみたいなことにならないよう、注意してください。
私の場合は、やっぱり語学を活かした仕事をしたい思いが強くなって、結局1年でHISを退職することにしました。そして、日本語、英語、韓国語を活かせる道を模索して、韓国の通訳・翻訳大学院に進むことにしました。
以上が私のアメリカでの留学・就職体験談です。ちょっと失敗談的な部分もあるのですが、これからアメリカ留学や就職を検討している方々に私の体験談が少しでも参考になれば嬉しいです。